- Home
- ストレス・マネージメントと健康
ストレス・マネージメントと健康
ストレス・マネージメントと健康
誰でも毎日が健康で快適でありたいと願っている事でしょう。
ところが、最近無理が効かなくなった、徹夜が出来なくなった、顔に疲れがでて1~2日の休養ではもとに戻らなくなったという事を実感なさっていらっしゃる方も少なくないかもしれませんね。そして、そういう自分の現実にびっくりして、それが又新たなストレスになってしまう事もあります。
特に誕生日前後になると落ち込んでしまう方は決して少なくないのです。「又一歳年をとってしまった、、、一体自分は何やっているのだろう」と。「普通だったら」、、とか「この年になれば」、、と、自分で自分を追い込んでしまう方もいます。やらなくてはいけない事が沢山あるというだけでなく、実年齢を考えた時の焦りからくる時間との闘い(Time Pressure)、は体の内面からジワジワとやってきます。
健康を単に身体的側面からとらえるのではなく、ご自分が今どのような状況にあり、どのような状態にあるかという事を客観的に見ていく必要があるでしょう。
アメリカの社会学者アントノフスキーは、人生において経験するストレスフルな出来事を身体的、精神的、社会的なものを含めてストレッサーと呼ぶとすればそれ自体は健康に対してプラスにもマイナスにも働くといいます。そのストレッサーに直面することによって生じる緊張状態をどう適切に処理できるかどうかが健康を維持するための要因であると考えます。
例えば、私たちは困った事があれば自然と物やお金で解決したり、支援を得たり、自我を鍛えて切り抜けたり、知識や知力を総動員して解決に結びつけます。
趣味の芸術活動や宗教、文化的な安定の中で修復していく事もあるでしょう。
只、それらの方法を自然に、あるいは意識的に使っていければいいのですが、ストレスの真っ只中にいる人にとっては、なかなか客観的に自分をとらえ、どのタイミングで、どの方法を使って解決していくか見極める事は難しいでしょう。そしてたとえその人が有効可能な資源や資質をもっていたとしても、それらをうまく使うことができなかったら宝の持ち腐れとなってしまいますね。
ではどのように、自分のストレスを認識していくかといいますと、一つには自分に降りかかるストレッサーを混沌とした嫌なものととらえるのではなく、客観的な予測可能であることと考えてみます。(Comprehensibility)そして二つ目には、過去にも自分の予測が望ましいものであるか否かにかかわらず、そのストレスの意味を理解して何とか解決できる問題であると判断します。(Manageability) 最後に、ストレッサーとなっているそれらの問題や困難は、単なる重荷ではなく,自分の人生の中で、力を注いで対処する価値のあるいわばチャレンジだと前向きにとらえることができる感覚なのです。(sense of coherence SOC)
このSOCの感覚は、自然に身についている方もいますが、意識しておけば人生のあらゆる困難な局面に有効な力となり、能力として身についていきます。
只、その現状を把握する分析能力や、解決できるだろうと判断する客観的な内省力には、今まで生きてきた中での小さな成功体験の積み重ねを正しく認識し、整理しておく必要があると思いますので、是非サイコセラピーをご活用ください。
サイコセラピストは、そのプロセスをお手伝い致します。ご自分の今置かれている状況を客観的に把握し、過去を見直してみた時にご自分の内面から湧いてくる感覚に勇気付けられると思いま
す。
「どうせ私は、、」と、自分の気質や性格、また育った環境を嘆くことから初めてもかまいません。
セッションを重ねるうちにストレッサーを処理していくSOCの要素は日々の積み重ね、つまり人生経験の前向きなとらえ方の連続から鍛えられていくものだと思ってみてください。
健康は地味なプロセスの繰り返しの中で育まれていくと信じております。